ベルグルントによるニールセン、交響曲第2番、Op.16。これはロ短調で始まるものの、第2楽章はト長調、第3楽章は変ホ短調、第4楽章がニ長調、締めくくりがイ長調となっている。人間の気質、胆汁質、粘液質、憂鬱質、多血質を表現した作品でヴィルトゥオーソ・ピアニスト、作曲家フェッルッチョ・ブゾーニに献呈した。
第1楽章は胆汁質、ロ短調という調性感が曖昧となっている。第2楽章は粘液質、楽しげなワルツとなっている。こちらも調性が曖昧である。第3楽章は憂鬱質、人間の憂鬱さ、苦悩を描き、変ホ長調で諦念となっていく。この楽章では調性感が安定している。第4楽章は多血質、明るくはしゃぎまわるような音楽となっている。調性感が曖昧となっている。
第1番、第2番と古典的な定型を踏みつつも調性感が曖昧、しかも第2番では第4楽章がロ短調の平行調、ニ長調となり、イ長調で締めくくることからしても、ニールセンが形式的な束縛から自由にならんとしていることが見て取れる。それが第3番を経て第4番以降に結実することとなる。
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admin (木曜日, 21 4月 2022 05:47)
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