バッハ・コレギウム・ジャパン、教会カンタータシリーズでは2017年のマルティン・ルターによる宗教改革500周年記念に向けて、バッハの教会カンタータ3曲、オルガン作品2曲、ミヒャエル・プレトリウスの作品を取り上げた。
まずオルガンによるマニフィカトによるフーガ「わが魂は主をあがめ」BWV.733、シュープラー・コラールより「わが魂は主をあがめ」BWV.648。鈴木優人の聴きごたえある、味わいに満ちた演奏だった。プレトリウス「シオンのムーサたち」より「わが魂は主をあがめ」は、初期バロックの往作をじっくり味わうことができた。
カンタータ第10番「わが魂は主を崇め」BWV10、第94番「私はこの世に何を求めよう」BWV94、第78番「イエスよ、あなたはわが魂を」BWV78はコラールを基にしたコラール・カンタータで、バッハがライプツィッヒに着任して間もない作品で、当時の意気込みが感じられる。今回は日本人ソリストが中心で、櫻田亮、浦野智行の安定した歌唱が聴きものだった。
終演後、出演者全員が熊本地震義援金集めのため、ロビーに勢ぞろいした。熊本の方々が早く日常生活を取り戻せるよう、心から祈りたい。
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