国立劇場開場50周年記念上演となった「仮名手本忠臣蔵」第2部。大星由良之助は中村吉右衛門、早野勘平が中村錦之助、尾上菊五郎、おかるが尾上菊之助、中村雀右衛門、千崎弥五郎が河原崎権十郎、原郷右衛門が中村歌六、判人源六が市川団蔵、おかやが中村東蔵、お才が中村魁春、寺岡平右衛門が中村又五郎、大星力弥が中村種之助、斧九太夫が嵐橘三郎であった。
「道行」での尾上菊之助、中村錦之助の息の合った舞台は見ものだった。坂東彦三郎の鷺坂伴内でコミカルな演技を見せ、盛り上げた。5段目「山崎街道鉄砲渡しの場」、「二つ玉の場」では尾上菊五郎、河原崎権十郎の味のある演技が素晴らしい。6段目「与市兵衛内勘平切腹の場」では萱野三平重実を基にした早野勘平切腹の場面での尾上菊五郎、中村歌六、市川団蔵の演技が見せ所で、迫真の演技だった。7段目「祇園一力茶屋の場」では中村吉右衛門の大星が見事で、塩治側の仇討を探らんとする斧九太夫を演じた嵐橘三郎の老獪さとのコントラスト、中村又五郎の寺岡平右衛門、中村雀右衛門のおかるが見ものだった。
12月はいよいよ第3部、討ち入りとなる。第1部で塩治判官を演じた中村梅玉が大星を演じ、締めくくりとなり、第1部で大星を演じた松本幸四郎も登場する。どんな締めくくりになるかが楽しみである。
コメントをお書きください