バッハ・コレギウム・ジャパン、教会カンタータシリーズは2017年がマルティン・ルターによる宗教改革500年となるため、ルター・プロジェクト、第3回目としてルターゆかりのカンタータ3曲、オルガンのためのプレリュードとフーガ、BWV544、「わが心の切なる願い」BWV727、「苦しみの中にあれど」BWV641、コラール「安らぎ、喜びに満ちて逝かん」によるヴァルター、プレトリウス、シュッツの作品を取り上げた。
オルガン作品は鈴木優人が心に染み入る、素晴らしい演奏を見せた。ヴァルター、プレトリウス、シュッツによる「安らぎ、喜びに満ちて我逝かん」はドイツ、バロック期のコラール合唱曲の変遷を伺い知ることができた。その上で、ばっは「安らぎと喜びに満ちて逝かん」BWV125へとつなぎ、死を前にした信仰心を心から歌いあげた。
「主イエス・キリストのみにて」BWV33も苦しみの中から救いを求める信仰を見事に歌いあげていた。「暁の星は麗しき」BWV1は、天使ガブリエルがイエス・キリスト受胎を告げる受胎告知に相応しい、悦ばしい雰囲気が伝わった。
ソリストではドミニク・ヴェルナーの安定感ある歌唱をはじめ、松井亜希、櫻田亮、ダミアン・ギヨンが素晴らしい歌唱を聴かせた。いよいよ4月14日、マタイ受難曲が楽しみである。
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admin (木曜日, 21 4月 2022 05:52)
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