歌舞伎座4月公演、夜の部は祝典気分に溢れた昼の部とは違って、深みと見所に満ちた演目、「実盛物語」「黒塚」「二人夕霧」の3本であった。
「実盛物語」では片岡仁左衛門が光る。太郎吉を演じた寺嶋眞秀が素晴らしい演技で全体を盛り上げた。中村米吉、市川萕入、片岡松之助が好演。
「黒塚」は救いを求めんとする老女が喜びの束の間、自らの家の中を覗かれたことへの怒りゆえ、鬼の本性を現してしまったという悲しい業を描く。市川猿之助、中村錦之助、中村種之助、中村鷹之資が素晴らしい舞台を作り上げた。
「二人夕霧」は中村鴈次郎、片岡孝太郎、坂東弥十郎、片岡萬太郎、市川団蔵、中村東蔵、中村魁春、片岡千之助が素晴らしい人情劇をみせ、名人の味に満ちたものにした。ベテランの名人芸を堪能できた。
5月は団菊祭。どんな舞台になるか。
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admin (木曜日, 21 4月 2022 05:49)
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