バッハ・コレギウム・ジャパン 第137回定期演奏会 バッハ マタイ受難曲 BWV244

 新型コロナウィルスで延期となっていたバッハ・コレギウム・ジャパン、バッハ「マタイ受難曲」BWV244は、日本人ソリストながら名演だった。感染対策を取りつつ、昼公演・夜公演に分けての上演だった。(東京オペラシティ コンサートホール)

 鈴木雅明はどっしり、かつ重厚に宗教曲における傑作のドラマを進めて行った。ソリストたちがこれに応え、素晴らしい歌唱・音楽を届けた。エヴァンゲリストの櫻田亮が見事。イエスを歌った加耒徹は2019年2月、東京二期会、黛敏郎「金閣寺」に次ぐ見事な歌唱を聴かせた。2人のカウンターテノール、青木洋也・久保法之、テノールの中嶋克彦・谷口洋介も忘れ難い。谷口は暗譜で堂々たる歌唱ぶりだった。浦野智行の重厚な歌唱も光る。渡辺祐介、アルトの布施奈緒子も素晴らしい歌唱を聴かせた。中でも、ソプラノでは森麻季が真摯な歌を聴かせたことは印象に残った。

 新型コロナウィルスがかえって、イエス・キリスト受難を際立ったものにした。早く、収束を祈りつつ、これからのコンサートシリーズに期待しよう。

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コメント: 4
  • #1

    伊藤浩瑞 (月曜日, 03 8月 2020 23:00)

    全て素晴らしかった。そうでしょうね。

  • #2

    やまなし (火曜日, 04 8月 2020 00:56)

    素晴らしかったですね。
    アルトの歌唱は高橋さんではなく、布施奈緒子さんでしたよ。

  • #3

    畑山千恵子 (火曜日, 04 8月 2020 14:35)

    そうでしたか。

  • #4

    畑山千恵子 (水曜日, 12 8月 2020 13:57)

    ブログ本文を訂正いたしました。よろしくお願いします。