ブルーノ・フィリッペ、クリストフ・エッシェンバッハ指揮、フランクフルト放送交響楽団のハイドン、チェロ協奏曲、第1番。ハイドンのチェロ協奏曲は第2番、ニ長調がよく知られている。この第1番はハ長調の明るい曲想、チェロの特性を見事に発揮した作品である。
第1楽章。若きフィリッペの才覚が光る。歌心十分。ハイドンの音楽の本質を掴み取っている。カデンツァでの見せ場が素晴らしい。第2楽章。オーケストラとチェロの対話が聴きどころとなる。フィリッペの歌心とエッシェンバッハのオーケストラのたっぷりした歌が調和している。第3楽章。華やかさ、チェロの名技が見事な調和を保っている。オーケストラが主導しつつ、全体をまとめている。
ピアニストから指揮者に転向、ドイツのマエストロとしての風格、貫禄を備えたエッシェンバッハの円熟した指揮ぶり、若手演奏家をしっかり支えている。そのエッシェンバッハも80歳を超え、どのような演奏を聴かせるか。今後に期待しよう。
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admin (木曜日, 21 4月 2022 05:46)
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admin (木曜日, 21 4月 2022 05:48)
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