クラシック音楽愛好家だった落語家、柳家小三治が自宅で亡くなった。81歳だった。「音楽の友」では、新譜ずいそうに投稿した文章が面白かった。カラヤン、ベルリンフィルハーモニー管弦楽団によるヴィヴァルディ、ヴァイオリン協奏曲「四季」、プレヴィン、ロンドン交響楽団によるベート―ヴェン、交響曲第5番の文章を読んだ時、落語家ならではの気風の良さ、軽妙洒脱な味わいが印象的だった。
「よくまあ、ここまで手が回りやがった。」
「どうもわからねえな、プレヴィンという人は。」
今でも覚えている文章である。落語を聞いているような思いだった。
また、ヴィーン・フィルハーモニー管弦楽団がベームと来日した際、寄席を休演して聴きにいったという。そこまでして、ベームを聴いた心意気は素晴らしい。上野、鈴本演芸場での独演会では、グランドピアノを入れ、15曲も歌ったという。オーディオ機器も高価なものを所有していた。
最近、二代目林家三平が「音楽の友」に「古典音楽(クラシック) どうもすみません」を連載、これも落語を聞いているような面白さだった。落語家の中でもクラシック音楽を心から愛し、オーディオも本格的で、専門誌にも寄稿していたほどだったことを思うと、クラシック音楽を愛した落語家として名を留めるだろう。
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銕(テツ)久雄 (火曜日, 12 10月 2021 15:13)
興味深く拝見させて頂きました。林家三平師匠がクラシック音楽通とは、以外でした。
関西では、桂米朝師匠の息子さんの米團治師匠が、クラシック音楽に詳しく
音楽にまつわる
新作も。ご存じかと思いますが。
admin (木曜日, 21 4月 2022 05:48)
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