カール・ベーム、モーツァルト、フィガロの結婚、K.492、第2幕。グンドゥラ・ヤノヴィッツの伯爵夫人登場。夫の伯爵が侍女、スザンナに浮気していることを知って、愛の神に慈悲を願いつつ歌う「愛の神よ」が切実に響く。スザンナ、フィガロが登場。フィガロが偽手紙で伯爵をおびき出す作戦を披露。スザンナは、マルツェリーナ、伯爵が妨害するだろうと不安がる。フィガロが「殿様、踊りたいなら」を歌い、やるぞと息巻く。伯爵夫人、スザンナは心配。そこへケルビーノがやってくる。
「恋はどんなもの」、トロヤノスがしみじみと歌い上げていく。ベームの歌手起用が成功している。ケルビーノにスザンナの服を着せて、伯爵を懲らしめてやろうと企むスザンナ、伯爵夫人。そこへ、狩りから帰った伯爵がやって来て、危機一髪。フィガロの偽手紙に気づき、夫人を問い詰める。ケルビーノが化粧室に隠れている。伯爵と夫人とのやり取り。フィッシャー=ディスカウ、ヤノヴィッツとのやり取りが見事にはまっている。スザンナはケルビーノを逃がし、とりあえず一安心、スザンナが化粧室に隠れる。ケルビーノと思いきや、スザンナだったから、危機を脱したかに見える。
フィガロが結婚式を挙げるよう、伯爵に申し出ると、偽手紙を問い詰められるも、うまく逃げてしまう。伯爵は、マルツェリーナに出てきてもらい、フィガロとスザンナの結婚を壊してしまおうと企んでいる。そこへ、庭師アントーニオが壊れた植木鉢を抱えて登場、ケルビーノのことがわかっては大変、フィガロが嘘をついて取り繕う。一息ついたかと思うと、伯爵の思惑通り、バルドロとマルツェリーナが登場、フィガロの借金について訴え出る。伯爵はしてやったり、得意満面。フィッシャー=ディスカウが得意げに歌い上げていく。ラッガー、ジョンソンも見事。ヤノヴィッツ、プライ、マティスの絶望ぶりとの対比もくっきりと表れている。
ベームの歌手起用が見事なフィガロの名盤を生み出したといえよう。
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admin (木曜日, 21 4月 2022 05:47)
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admin (木曜日, 21 4月 2022 05:48)
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