アルゼンチン出身のマルタ・アルゲリッチ、ダニエル・バレンボイムによるモーツァルト、2台のピアノのためのソナタ、K.448。世界最高の音楽家の共演によるモーツァルトのひと時。
第1楽章から円熟した音楽家の味わいが聴き取れる。歌心も十分。これ見よがしではないモーツァルトの音楽が流れていく。アルゲリッチがバレンボイムに寄り添っている。
第2楽章。モーツァルトの素晴らしい歌の世界が広がってゆく。円熟した音楽家のゆったりした、味わい深い、音楽の本質に迫っていく姿勢が素晴らしい。
第3楽章。アルゲリッチ、バレンボイムのピアノの音色が温かさ、まろやかさを帯び、モーツァルトの歌心、ユーモアを自然な味わいで描き出す。
バレンボイムは音楽による中東和平の道を模索している。アルゲリッチは別府でアルゲリッチ音楽祭を開催、若い、有能な音楽家たちを育成している。それぞれが音楽家として、社会との接点を見出している。そんな2人の共演が多くの人々に深い感動を与えている。
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