ヴォルフガング・サヴァリッシュ、ドレースデン・シュターツカペレのシューベルト、交響曲第3番、D.200を聴く。29日、NHK「音楽の泉」でサー・コリン・デイヴィス、ドレースデン・シュターツカペレの演奏を取り上げたこともあってか、この演奏も取り上げた。サヴァリッシュの録音は1967年、旧東ドイツ時代で、今でも聴くと新鮮である。
第1楽章の溌剌とした演奏は素晴らしい。若きシューベルトの新鮮な楽想の湧き上がりを感じる。歌心も十分である。第2楽章は新鮮な歌が満ち溢れている。無邪気さの中にもたっぷりした歌心が感じられる。第3楽章はメヌエットより、スケルツォと言うべきだろう。レントラーの香りがする。トリオはゆったり目で、ここにもレントラーの香りがする。歌心に満ち溢れている。第4楽章は青春を謳歌するシューベルトの姿が目に浮かぶ。気の合った仲間たちと音楽を楽しみ、談笑するシューベルトがいる。
サヴァリッシュは、NHK交響楽団名誉指揮者となり、日本の音楽ファンにも親しまれた。また、バイエルン国立歌劇場音楽監督を務め、1992年、その任務の最後には、市川猿翁演出によるリヒャルト・シュトラウス「影のない女」の名舞台を披露した。この演出がお蔵入りしたことは返す返すも残念である。オペラと歌舞伎が調和し、素晴らしい人間ドラマを描いただけに、ぜひ、この演出を再現してほしい。
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芝崎浩三 (水曜日, 01 2月 2023 01:04)
サヴァリッシュは誰の弟子でしょうか。知らない人多いんです。
もちろん、高名な人ですよ。
サヴァリッシュは若い頃、バイロイトで練習指揮者やってましたよね。その頃、バイロイトを支えたのは誰か。
ゲネラル・クナこと、ハンス・クナッパーツブッシュ!!
私、ゲネラルの大ファン!!
畑山千惠子 (水曜日, 01 2月 2023 07:01)
そうでしたか。ありがとうございます。