マルタ・アルゲリッチのベート―ヴェン ピアノ協奏曲 第2番 Op.19。ボヤン・ヴィデノフ マンハイム・フィルハーモニー管弦楽団との共演。2024年1月27日のライヴ。
第1楽章のきびきびした動きはアルゲリッチであっても、これ見よがしではなく、ベートーヴェンの音楽となっている。暖かみある演奏になっている。第2楽章ではじっくり歌い上げている。歌心に満ちた名演となっている。第3楽章でのきびきびした動きのみずみずしさ、暖かさが調和して、ユーモラスな音楽づくりが伝わる。
アルゲリッチのベート―ヴェンに期待することは、ピアノソナタに挑んでほしい。ソロより協奏曲、アンサンブル主体になっても、ピアノソナタ全曲演奏に取り組んでもいい時期ではないか。マウリツィオ・ポリーニとは違った要素を引き出せるはずである。スケールの大きい、内容的にも充実した、暖かみあるベートーヴェンを作り出せるはずである。ソロに取り組むなら、ベート―ヴェン、ピアノソナタ全曲演奏に取り組み、アルゲリッチならではのベート―ヴェンを聴かせてほしい。
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