ラトヴィアのピアニスト、ヴェスタード・シムクスによるガーシュウィン ラプソディ・イン・ブルー、ピアノ独奏版である。2011年3月21日、リガでのライヴ。
ピアノとオーケストラのための作品をピアノ独奏で演奏することによって、ジャズの要素が浮かび上がってくることは確かだろう。中間部の抒情的な部分の歌心が見事で、じっくり歌い上げている。ピアノの部分、オーケストラの部分をはっきり弾き分けることは大変だろう。
ショパン アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ Op.22は、オーケストラなしの独奏で演奏することが通例になっている。オーケストラがあっても、対等の立場ではないから、この方が正解である。
再び、ガーシュウィンに戻ると、ピアノ、オーケストラは対等であり、協奏曲として演奏した方が正道である。ともあれ、ピアノ独奏版で聴くと、ジャズ・ピアノの醍醐味を味わうことができる。その意味で、貴重な演奏である。
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なお (土曜日, 26 10月 2024 07:36)
花も実もあるとはこのこと、テクニックはもちろんのこと曲の解釈と理解、センスが素晴らしいです。ガーシュインの魅力を再認識しました。